今を生きる女性のためのコーチングレッスン

マインドセット今を生きる女性のためのコーチングレッスン

教育やビジネス、スポーツなど、幅広い分野で実績をあげている「コーチング」。近年はグローバル規模でコーチングを活用する人口が増え、日本でも定着しつつあります。
とはいえ、実際のところ「コーチングとはどのようなものなの?」「私たちの生き方・働き方にどのように役立つの?」とお思いの方も少なくないはず。そこでこの連載コラムでは、ワークライフバランスの2大要素である“仕事”と“プライベート”の側面から「私たちの日常に資するコーチング」について、ライフビジネスプロデューサー・松永真由氏がお届けします。


ライフビジネスプロデューサー : 松永 真由

ライフビジネスプロデューサー 松永 真由

  • T&R認定 デュアルデザイン(R)
  • コーチングプロフェッショナル資格
  • T&R認定 LD(R)ビジョン分析アドバイザー

モチベーションが上がる要素を過去から探る

モチベーションを上げるためのヒントは過去にある?

第4回目のモチベーションアップのための「セルフコーチング的3つの視点」では、仕事に向き合う時のマインドやメンタリティのチェックに必要な視点をご紹介しました。

仕事へのモチベーションアップには、「自分はどのようなタイミングでモチベーションが上がるのか」を理解していることが大切なのはこの記事でお伝えした通り。心の「 “奥”にある要素」を知ることで、仕事のモチベーションが上がる状態を自らつくることができるようになります。

そこで今回は、過去を振り返ることでこの「“奥”にある要素」を見つけ、モチベーションアップに繋げる方法をお届けします。「過去の自分がやる気に満ち溢れていたのはどんなときだったか」を深掘りすることが、仕事で高いモチベーションをキープするための糸口となるのです。

これには3つのSTEPがあります。では早速みていきましょう!

STEP1 やる気に満ち溢れていたときのことを思い出す

まずは自分がやる気に満ち溢れていたとき、モチベーションが高かったときのことを思い出してみましょう。

仕事じゃなくても構いません。

小学生〜高校生までの学校生活内のことや、学生時代のバイトの場面かもしれませんね。大人になってからのプライベートなエピソードでもいいですよ。

そしてそれが
・どんな出来事だったか
・どんな状況だったか
を思い返してください。その中で特にエネルギーが湧き上がっていたときのことを3つ挙げられると、このあとの検証がしやすくなります。

「やる気に満ち溢れているとき」は、意識しなくても自然とモチベーションが上がっています。パワーがみなぎっているような感覚です。達成感があったりワクワクしていたり、楽しさや喜びを感じている状態です。

ここで大切なのは、「仕事」や「今の状況」と関係なくても構わないということです。
自由に思い起こしてみてくださいね。

STEP2 思い出した出来事を深掘りする

次に、STEP1で思い出したそれぞれの出来事・エピソードを深掘りします。エネルギーが満ちていたのは

  1. どのような瞬間だったか
  2. その瞬間にはどんな要素があったか
  3. そこから何を気づいたり感じたりしたか

を順に検証していきましょう。

ここで、ある男性の事例を紹介します。この方はサッカー好きで、大学時代にサッカーの試合でプレイしていたときが最もモチベーションが高かった、と自己分析しました。好きなことをしているときにモチベーションが上がるのは当然、と思いますよね。しかし、その根本にある理由は、実は人それぞれ異なるのです。

まずは試合の中で特に士気が上がったのはどんな瞬間だったか、という視点で深掘りしてもらいました。すると「自分がスルーパスを通した瞬間がたまらなく楽しかった」とのこと(①)。その出来事がなぜそれほどに楽しかったのか、という視点でさらに深掘っていきます。

その答えは「サッカーは複数人でプレーするし、敵も味方も常に動いている。その状況で、みんなが気づいていなかったコースに、それも一瞬だけできる隙を見つけてパスを出す。それが成功することで一気に局面が変わるのがたまらなく爽快だった」とのことでした。パスが思い通りに通った際は、時が止まったかのような感覚を覚えたそうです。これがこの男性にとってモチベーションが上がる要素のひとつであり、ポイントであるのを導き出しました(②)。

さらにそれを突き詰めると「複雑で難しく見える状況が、ふとしたきっかけで良い方向に激変する」のがたまらなく楽しい、という気づきを得ました(③)。

もちろん、これまではサッカーの試合で自分の意気が上がる理由など考えたことなどありません。「ただ楽しい」と思っていただけです。でも、その気持ちを深掘りすることで自分の「“奥”にある要素」を見つけ、モチベーションアップの糸口をつかみました。

ちなみにこの方の場合、サッカーの試合中に「やる気に満ち溢れる」「モチベーションが上がる」ポイントがいくつもありました。この要素は1つだけとは限りません。むしろいくつかあることの方が多いでしょう。

いかがでしょうか。STEP1で挙げた3つの出来事・エピソードをぜひ、ここまで深く掘り下げてみてください。その3つから同じ1つの要素が見つかる場合もありますし、1つの出来事から複数の要素が見つかる場合もありますよ!

STEP3 「“奥”にある要素」をモチベーションアップにどう活かせるか熟考する

最後のステップでは、STEP2で導き出した「“奥”にある要素」を仕事へのモチベーションを上げるためにどう活かせるか、じっくりと考えましょう。

現在の仕事にこの要素が、
・どのくらい含まれているか
・今以上に取り入れる工夫はできるか
を問いかけてみてください。

もしくはジョブチェンジを想定しているなら、
・要素がより濃く入っている仕事
・要素を頻度高く入れられる状態
を思い浮かべてみてください。

STEP2で挙げた事例では
「複雑で難しく見える状況が、ふとしたきっかけで良い方向に激変する」
というのが、モチベーションが上がる要素でした。

件の男性はこのポイントに気づき、考えたことで、仕事のスタンスに変化が起こりました。
ヘビーでややこしい思われる問題に直面したときに、単純なアイデア1つで打開できるかもしれない、という視点を持てるようになったとか。それまでは面倒でしかないと思っていた状況に対し、前向きに取り組むことができる姿勢が身についたのです。
自分のモチベーションが上がる要素と仕事への活かし方をつかんだ結果、アウトプットの方法が改善し、成果・業績も向上したそうです。

より深く、より多く、より満たせるような未来のために

STEP2での深掘りの際に、「そんなこと考えたこともないし…」とおよび腰になる方がいらっしゃると思います。
また、STEP3で活かし方を熟考する時も、すぐには思いつかない場合があるでしょう。

それでも心配はいりません。
セルフコーチングの要は、「質の良い問いを自分に立てること」です。
それができさえすれば、脳が自然と答えを探し続けます。今すぐに気づかなくても、翌日、1週間後、1ヶ月後にふと気がつく、腑に落ちる、ということがよくあります。

モチベーションが自然と上がってしまう「「“奥”にある要素」に気づくことができたら、今度はそれをより深く、より多く、より満たせるような未来を描いていきましょう。

仕事に対して高いモチベーションをキープし続けるのは、正直、簡単なことではありません。しかし、自分らしく生きるため、働くための手段として、持っておきたい大切なスキルです。
ここで述べたことは今日から取り入れられると思います。日々自分に問いかけ、習慣づけるといいですよ。そうすることで、きっと大切な要素に気づくことがあるでしょう。小さな気づきの積み重ねが大きな変化へとつながっていきます。楽しみながら自分の過去に向き合ってみてくださいね。

モチベーションを下げる「マイナス面」にもヒントがある

モチベーションは「どうすれば上がるか」を考えることはもちろんですが、「なぜ下がっているのか?」というマイナス面と向き合うことも大切です。

なぜなら、モチベーションを下げている原因にもモチベーションアップためのヒントがたくさん隠されているからです。
そこで今回は、自分のモチベーションを下げている原因と上手に向き合うためのヒントをお伝えしますね。
これには3つのSTEPがあります。では早速みていきましょう!

STEP1 モチベーションを下げる原因を予測する

仕事へのモチベーション低下を感じているなら、まずは自分が影響を強く受けていると思われる原因を予測してみましょう。

■物理的・外的な要因

①心身が疲れている

人間は疲れていると意欲が下がります。肉体疲労はもちろんですが、脳疲労も危険です。
日々の食事、睡眠、運動などで身体を整えつつ、意識的にリフレッシュすることを心がけてください。心身を整えるだけで意欲が戻るケースは多数あります。

②忙しすぎる

「やりたい仕事」「やりがいのある仕事」に取り組んでいたとしても、あまりに忙しすぎるとなぜ働いているのか、なんのために生きているのか、わからなくなることがありますよね。
この状況は、①に関連します。

③決定権が少ない

人は仕事にある程度の裁量を持たされていないと、やる気が上がらない傾向があります。
性格によって影響度は変わりますが、自由がなさすぎる、決定権が少なすぎる、といった状況はモチベーションが下がる要因となります。

④給与が見合っていない

これは仕事内容に対して金額が見合っていないケースと、自分の理想とする金額と見合っていないケースがあります。

⑤承認・評価が不適切

人は適切な承認・評価を得られるとモチベーションが上がります。
一方で、成果に対するフィードバックがないと、脳の性質上、モチベーションは下がってしまうのです。
④も評価における指標の1つですね。ただ、過度な承認欲求は論外です。

■知識・能力面の要因

①知識・能力的に力不足

難易度の高い業務を任されることがモチベーションアップの要因になる方も稀にいますが、遂行するための知識や能力が不十分過ぎると、意欲が出にくい傾向が見られます。

②知識・能力的に役不足

業務が容易すぎることもモチベーションダウンの要因になります。
脳が退屈だと感じてしまうのです。こうなってしまうと意欲を維持しづらくなり、下がっていく傾向が見られます。

③結果が出せていない

これは「物理的・外的な要因」の⑤と関連します。
同僚や会社からの承認・評価と同様、業務上の成果が出せているのは「自分からフィードバックが得られている」状態です。
結果が出せていなければ、モチベーションも上がりませんよね。

■マインド・心理面の要因

①やりがいや達成感を得られない

やりたくない・意義を感じない業務を任されると士気が下がりますよね。
その状況が続くと仕事からやりがいや達成感を得ることができず、心が満たされない状態を引き起こします。これは「知識・能力面の要因」全般と関連します。

②理想と現実のギャップが大きすぎる

理想が高いのはいいのですが、現実とのギャップが開き過ぎると意欲を失うケースもあります。
ギャップがあればあるほど意欲が上がる人もいるので一概には言えませんが、多くの場合、この差が大きすぎるとマイナスに作用する傾向が見られます。

③慣れによる緩み

「知識・能力面の要因」の②と関連します。
業務に取り組み始めた当初は高いモチベーションで遂行できていたけれど、状況や環境に慣れていくにつれ、徐々に意欲が消失していくケースです。

④人間関係でのストレス

上司、部下、同僚との関係、取引先、お客様との関係などでエネルギーを使い過ぎてしまい、仕事に気持ちが入らなくなるケースです。

以上、よくあるファクターをピックアップしてみました。
モチベーションを下げる原因は1つだけとは限りません。
複数が絡み合っているケースは少なくないです。
まずは大まかで構いませんので、影響を受けていそうなものをピックアップしてみてください。
たくさんある場合は、その中で特に気になる3項目に絞るとこのあとの検証がしやすくなります。

STEP2 モチベーションを下げる原因を深掘りする

STEP1で予測した原因ともう少し深く向き合ってみましょう。 4つの質問を用意しましたのでご自身に問いかけてみてください。

  1. :モチベーションを下げている原因のうち、最も当てはまったものは?
  2. :現在どのような状況に置かれているか?
  3. :なぜモチベーションを上げたいのか?
  4. :その状況が改善していない理由は?

いかがですか?
もしかすると、Q3の段階で解決策や改善案が思い浮かんだ方がいるかもしれません。
Q4は特に丁寧に深掘りしてください。 「それがわかれば苦労してない…」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、Q4はとても大切な問いなのです。「もしわかれば」という前提で結構です。予測でも構いません。

STEP3 自分で改善できそうな切り口を探す

STEP2で出した答えについて、下記の項目に照らし合わせてさらに深掘りしてみましょう。 特にQ4の回答を確認しながら進めるのをおすすめします。

  1. 環境、行動、習慣を自ら変えることで改善できる見込みを探る

→自分でコントロールできる部分にだけフォーカスしてください。

  • 環境的・外的な要素が原因だった場合、それらを変えることはできるか
  • 行動や習慣を変えることで改善の見込みがあるなら、それらを試すことはできるか。
  1. 理想・目標設定を見直すことで改善できる見込みを探る

→設定が高すぎて/低すぎていないか、見直してください。ほどよい高さで意欲が上がりやすいポイントを探しましょう。

  • 理想・目標の輪郭がはっきりしないため、進む方向のイメージがぼやけていないか
  • 理想・目標の輪郭がはっきりし過ぎて面白みを感じられなくなっていないか
  • 理想・目標を叶えることが単なる「タスク」になっていないか
  1. 「危険な思い込み」をしていないか疑う
  • 「本当はもっとできるはずなのに…」と今の自分を承認できない
  • 「完璧にやらねば」と完全主義から抜け出せない
  • 「ワクワクしたい」と感情面にフォーカスしすぎている

上記は危険な思い込みのほんの一例です。
危険な思い込みとは「根拠なく信じていること」に言い換えることもできます。
一見当たり前に見えたりポジティブに聞こえたりしますが、それが自分を追い込んでモチベーションを下げてしまう原因となる場合があり、注意が必要です。

危険な思い込みかどうかを見極めるポイントは「それを信じることでどんな結果が導かれるか」に着目することです。
例えば「完璧にやらねば」という思い込みが「手がつけられない」「キリがいいところで切り上げられない」という状態を招くことがあります。

いい結果が得られたならもちろんOKですが、そのせいで他のことに悪影響があるならバランスを見直す必要があります。
自分の考えや思い込みがどのような結果につながっているか、必ずチェックしてください。
「力を与えている」ならその信念を大切に、「力を奪っているかもしれない」ならその考え方を疑ってみましょう。

モチベーションを下げている原因をつかむと生産性が上がる!

STEP1→2→3と進めるにあたって1つ注意して欲しいことがあります。
それは、真剣になったり深刻になったりしないこと。
セルフコーチングは、楽しみながら気楽にやっていただくほうがうまくいきますよ! モチベーションは、アップさせることを目的にしてはいけません。

結果的に高い状態であるのが理想です。
それにはモチベーションを下げている原因をつかむ。
その原因となる問題を解決できる方法を探る。

ゲーム感覚で解決の糸口を探ってみてくださいね。
そして、自分でコントロールできること「だけ」にフォーカスしましょう。
モチベーションを下げている原因を解消すると、生産性が上がりますし、メンタルヘルスにも間違いなくプラスになります。
ポジティブになった姿を想像しつつ、楽しみながら自分に向き合ってみてくださいね。

モチベーションを上げる前に確認したい大切なこととは?

まずは2つの質問に答えてみてください。

  1. 今、何に関して特にモチベーションを上げたいと思いますか?
  2. なぜ、そのことに関してモチベーションを上げたいのですか?

もちろんモチベーションが今よりも上がったら、もっと仕事が楽しくなる、スムーズにいくので効率良くなる、自分のパフォーマンスが上がって成果がもっと出る、など人それぞれ思いつく理由があるでしょう。
どんな答えでも構いませんので、考えてみてくださいね。

モチベーションを上げたいと思ったら確認したい3つのポイント

これから、3つのチェックポイントを1つずつ見ていきながら、先ほどの答えと照らし合わせて確認していきましょう。

【チェックポイント1】何を得るためにやるのか目的を明確にする

あなたが今、モチベーションを上げたいと思っている事は

A:何かの結果を得る目的か
B:何らかの痛みを避ける目的か

どちらの目的があるでしょうか。

もしその仕事をすることで、「もっと〇〇な社会を作れる」「より〇〇に貢献できる」など「何かの結果を得る」ことが目的であればAになります。
逆に、「叱られないで済む」とか「評価が下がらないで済む」というのは、Bの何らかの痛みを避けることが目的です。

AもBもモチベーションを上げるための奥の動機になりますが、この種類が違います。
実は、Bのような心理的、物理的な痛みを回避する思考というのは、人を動かす強い動機になります。

一方で、長期間このようなBから来る動機だけでモチベートし続けるのは、脳の特性上、人をあまり幸せにしません。
それに人間は生存本能から、何らかの痛みを回避するような思考は放っておいてもできるようになっています。

おすすめは、あえて「どんな結果を得るための仕事なのか」という「目的」をはっきりと意識することです。

私たちの脳には目的を求める性質があります。
脳、つまり人は目的がないと動きたくありません。

何を得られるのか、目的を明確にすることで、成果を出すための脳の使い方ができます。
つまり、自分を上手に動かすことができるということになります。

【チェックポイント2】行動し達成した後の状態にフォーカスする

モチベーションを上げて行動することで、得られそうと思っているものはなんでしょうか。

A:行動した「後」の成果や結果
B:行動している「最中」の感情や感覚

どちらにフォーカスしていますか?
もし、モチベーションを上げて行動した結果、収入が上がる、昇進できる。
さらにはその結果、生活にゆとりができる、家族と旅行に行ける、などはAの成果や結果まで見ていると言えるでしょう。

つまり、行動した「後のこと」にフォーカスしています。
一方で、モチベーションを上げれば充実感が得られる、満足感が得られるだと、Bの行動している「最中」の感情や感覚にフォーカスしていると言えます。

このような感情や感覚にフォーカスしすぎていると、不思議なことに、なかなか行動できなかったり、物事を達成しにくくなるというのが無意識の特徴です。

モチベーションを上げてその仕事をした後、どのような結果や成果を手にしているのでしょうか。

先ほどの「目的を明確にする」ことと似ているように感じるかもしれません。
しかし、ここでは目的を明確にした上で、さらに仕事が完了した後や物事を達成した後にどのような状態になっているか?というその後の状況まで意識できているか、見えているか、という話になります。

モチベーションを上げて、仕事が実行できた後に、自分の生活や人生はどう変わっているだろうか?という部分まで見えていることが大切です。

【チェックポイント3】「やるべき」から「やりたい」へ

あなたがそれらを行動に移す時

A:やりたくてやる
B:義務でやる

どちらでしょうか?

第4回目では「モチベーションは上げるのではなく自然に上がってしまう状態をつくる」ということで、外発的動機と内発的動機について触れました。

外発的動機がBの義務でやる、だとすれば内発的動機付けは自然に湧き上がってくるやりたいという欲求からやる、ということになります。
外発的動機付けは行動の要因が評価・賞罰・強制などの人為的な刺激によるものと言われますが、これが悪いという訳ではありません。

むしろ、短期的であればメリットもありますし、最初は外発的動機付けからでもだんだんと内発的動機付けに移行していくこともあります。
しかし、ここではなかなかモチベーションが上がらない場合、あえて「やるべき」から「やりたい」へ移行していくには何が必要だろうか、と考えてみることをおすすめします。

どうしたら自主的に「やりたい」と思えるだろうか?という視点で自分に問いかけてみてください。

脳は強制されることを嫌いますので、たとえ実際は「義務」であったとしても、「やらされている感」から「やりたい」に変換できるような思考をあえて持ってみよう、ということです。
そのためには、チェックポイント1で見てきた「目的を明確にする」ことや、チェックポイント2で見てきた「行動し達成した後の状態にフォーカスする」ことも有効になります。

与えられるのを待つのではなく、意味を自分で見出す

私たちの脳には目的や意味を求める性質があります。
あなたが今モチベーションを上げたいと思っている事に関して、もしモチベーションが上がったらどんないいことがあるのか、というのをぜひ改めて考えてみてください。

取り組んでいることの目的を明確にし、それを達成した後の状態にもフォーカスする。
そして、たとえ最初は義務や役割からだったとしても、自主的に「やりたくてやっている」という選択をしているという自覚を持ってみることです。

「やらされているんだからモチベーションなんて上がるわけがない」という仕事もあるかもしれません。
自主的だなんてとんでもない、と思うものもあるかもしれません。

しかし、もしそれでもやらなければならないのであれば、あえて自ら「目的」「意味」を見出すしかないのです。

目的も意味付けも、意義を見出すのも、与えられるのを待っていても始まりません。
自然とモチベーションが高い時や、やりたい事でなければなおさら、自ら作り出す必要があります。

それでも上がらない時

モチベーションが上がるも下がるも、実は自分が無意識下ですべて決めています。
もちろん、そう言われても信じられないかもしれません。

しかし、それが本当かどうか考えるより、あなたが無意識下で選択しているという前提で考えてみるのはいかがでしょうか。

「目的」など思いつかなかったり、「意味」も「意義」も感じられないという仕事も中にはあるでしょう。
むしろ、そうだとすると、何のためにそのような仕事をしているのでしょうか。
何のためにそのような状況に身を置き続けているのでしょうか。

普段、意識しているわけではないかもしれませんが、必ずそこにも理由があるはずです。
その理由を考えてみるだけでも、今後の仕事や進む方向性に対してヒントがあるのではないでしょうか。

また、得たい結果が得られているのであれば、モチベーションにこだわりすぎる必要もないかもしれません。
淡々と、粛々と対応していくことも大切です。

「何のために」そうしているのか?ということを自分で「決める」ことです。
そして目的を理解し、納得しているのであれば、たとえモチベーションが下がったままでもそんなに高くなくても構わないのです。

本来は、モチベーションについて上げたいとか、上がらない、などと考えない状態が理想です。
考えているとしたら、今後の方向性を考えたり、ステップアップする時期に来ている可能性も高いかもしれません。

もしモチベーションについてアップしたいという思いがある方は、ぜひこの機会に上手に自分と向き合ってみてくださいね。

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カミバサミ
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